風炉先屏風　遠山柄　表装独楽つなぎ
昭和初年の近隣火災で数軒が類焼したときに家から持ち出すことができたたった一つの資産と父から聞きました。農家にとっては人命の保護の次には馬屋で恐怖で暴れる農耕馬を避難することが最優先で、急いで持ち出せるものは土間から転がして外に出せる木臼しかなかったのでしょう。この臼は昭和３０年代までは土間で餅つきに使われていました。昭和４０年代に入り、電動機でベルトを介してアルミボール内の撞きはねを回転させるスケルトンな構造の餅つき機が農家で普及してから使われることがなくなり、以来廊下に置かれていました。２００９年母屋改築で農業倉庫に移され、昨年農業倉庫解体に伴い、住宅軒下の犬走に置いています。素材は不明です。栗かもしれません。寸法は直径６０ｃｍ程度、高さ40ｃｍ程度、臼部分の窪みは２４ｃｍ程度です。重さは計量機がないのでわかりません。自分は玄米の３０ｋｇ入り米袋を持ったことがあるので、その感覚からすると50ｋｇくらいありそうです。木材ですから鉋で削れば小さくなるけど再生可能ですが、表面の造形をオブジェとして生かす方が価値がありそうです。

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